半年に1回発行しているニュースレター No.46「100周年」〜時代を超えたイエナプラン〜 を会員限定ライブラリーにアップしました。
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多様性が受け入れられ始めた社会において、教育のあり方も変化し始めています。モンテッソーリ教育やレッジョエミリアアプローチ、国際バカロレアや STEAM 教育。
それぞれの教育理念を大切にし、様々な国で取り入れられてきたオルタナティブ教育。子どもの多様性が認められ始めたからこそ、求められる様々な教育。日本では最近広まったに過ぎないと思われている教育も、実は昔から大切にされていた過去があります。
イエナプランもそのひとつで、今年で誕生 100 周年を迎えました。イエナプランスクールは「共に生きることを学ぶ学校」とも言われています。このスクールは、イエナプランの生みの親ペーターセンに始まり、オランダのイエナプランナー達によって育まれてきました。ペーターセンが人間のための学校を作りたいと願い、実行して受け継がれてきたこの 100 年の歴史を振り返り、知ることで新たな視点でイエナプランを学ぶことができるのではないでしょうか。
新たな視点を持った時、人間は少なからず行動に移したくなる生き物だと私は考えます。その時に、オルタナティブ教育と言われると、海外の教育を思い浮かべがちかもしれません。ですが、近年話題の『窓際のトットちゃん』のモデルになったトモエ学園の小林宗作や『育ての心』を執筆した倉橋総三はどうでしょうか?倉橋の残した「自ら育とうとするものを前にして、育てずしてはいられなくなる心、それが親と教育者の最も貴い育ての心」という言葉はオルタナティブ教育に通じるものがあると思いませんか。
日本の教育者にも、人間が育つ上で大切にされるべき言葉を残した方がたくさんいます。私たちは今、この長い歴史の中に刻まれてきた「言葉」を知り、考える事を求められているのかもしれません。
「言葉」には大きな力があります。20 の原則のように全ての人が困った時に立ち戻れる場所がある事で安心できるように、昔の人々が残してくれた言葉に立ち戻る事で、少しでも安心して子どもたちと関われる将来を願って。
100 周年という節目の時を共に祝うことができる喜びーーー。この先の 100 年を繋ぐため、私たちには何ができるのでしょう。
今号のニュースレターを読み終えた時にそんなことを一緒に考えることができたら幸いです。
今号もどうぞお楽しみください。